20160325nkagura
 
今年2月に米国の重力波観測所「LIGO」によって初めて観測された「重力波」。100年前にアインシュタイン博士が予想した宇宙の歪みが本物だったという宇宙スペクタルに世界中が湧きましたが、その興奮に日本も続きます。東京大学宇宙線研究所は25日、重力波や宇宙の始まりを観測する重力波望遠鏡「かぐら」試運転を開始したと発表しました。
 
かぐらは岐阜県飛騨市神岡町に設置された大型低温重力波望遠鏡です。また「かぐら」という名前は愛称で、正式名称は「KAGRA」といいます。重力波は物体の距離(空間)に影響するのですが、かぐらでは一辺3kmのレーザー干渉計でこの空間の伸び縮みを捉えるのです。また空間の伸び縮みは非常に微小(東京大学宇宙線研究所によれば、地球と太陽の距離が水素原子1個分動く程度)なので、かぐらは周囲からの影響を防ぐために地下に建設されました。
 
20160325nkagura2
 
重力波は光や電波とは違い、目に見えずこれまでも観測されたことはありませんでした。しかしLIGOがブラックホールの合体から重力波を観測したように、重力波は宇宙の誕生やブラックホールを解明するための鍵となることが期待されています。さらにLIGOやかぐら、そしてヨーロッパで建設が進む重力波望遠鏡「VIRGO」の研究は「重力波天文学」の発展に貢献することでしょう。
 
かぐらの試運転は今日から3月31日までと4月に行なわれ、改良工事を行なった後に実際の観測開始は2017年度を予定しています。
 
Image Credit: 東京大学宇宙線研究所
■KAGRAの試験運転を開始しました!
http://www.icrr.u-tokyo.ac.jp/2016/03/25105323.html
■大型低温重力波望遠鏡KAGRAの運転開始迫る!
http://www.icrr.u-tokyo.ac.jp/2015/11/06150001.html