欧州宇宙機関(ESA)とロシア連邦宇宙局(Roscosmos)は3月14日、火星でのミッションを行なう「エクソマーズ 2016」をプロトンMロケットによって打ち上げることに成功しました。今後エクソマーズ 2016は7ヶ月の旅の後に2016年10月に火星に到着し、火星の大気などから「生命の痕跡」を調べる予定です。
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エクソマーズは2016年と2018年にロケットの打ち上げを行なう「2段構え」の計画となっており、今回打ち上げられたのは火星の大気を調査する「トレース・ガス・オービター(TGO)」と、突入・降下・着陸実験モジュールの「スキヤパレッリ」です。
トレース・ガス・オービターは火星を周回しながら、生命の痕跡を知るための重要な手がかりとなる「メタン」の存在を調査します。また、2018年に打ち上げられる予定の調査機と調査車の着地を助け、その後は低い軌道に移動して中継衛星として働くことになります。稼働予定期間は5年。あれこれ頑張ってくれる、働き者です。
スキヤパレッリは火星に着陸し気圧や気温、湿度、空気の帯電など大気のさまざまなデータを取得します。ただしこちらは太陽電池を搭載せずバッテリーで駆動するため、その調査期間は数日間になる予定です。その他にも、スキヤパレッリではパラシュートや熱遮蔽体に関するテストも行なわれます。
そして、2018年には第二弾となるエクソマーズが打ち上げられます。2018年のロケットではロシアの着陸機と探査車「エクソマーズ・ローバー」が火星に送り届けられ、本格的な調査が行われる予定です。エクソマーズ・ローバーは火星の地表を調べ、こちらも「生命の痕跡」を探すことになります。
探査機による火星の調査は近年本格化しており、2012年にはNASAの探査車「キュリオシティ」が火星での調査を開始しています。さらにNASAは、2020年には新たな探査車「Mars 2020」を打ち上げる予定です。はたして火星に生命は存在したのか、そして地球外に生命体は存在しうるのか…。エクソマーズによる今後の調査に期待したいですね!
Image Credit: ESA
■ExoMars 2016 is Go as rocket blasts off for Martian mission
http://www.slashgear.com/exomars-2016-is-go-as-rocket-blasts-off-for-martian-mission-14431670/
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