「ファルコン9」ロケット、3度目の打ち上げ延期 エンジンに点火するも離昇せず

スペースX社は2月29日、通信衛星「SES-9」を搭載した「ファルコン9」ロケットの打ち上げについて、3度目となる延期を決定した。

この日、打ち上げは8時46分(日本時間)に予定されていたものの、直前に侵入禁止海域にボートを侵入したため中止。その後、再度打ち上げが試みられたが、今度はロケット・エンジンに点火したものの、何らかの問題が発生しエンジンが止められ、打ち上げは中止。その後、この日の打ち上げを延期することが発表された。

現時点で、新しい打ち上げ日時は発表されていない。

エンジン停止については、コンピューターが何らかの異常を検知し、自動的に止めたものとみられる。スペースX社のイーロン・マスクCEOは、「エンジンの推力が予定より低かったので中止がかかった。ボートの侵入で打ち上げが遅れたために、ロケットの酸化剤である液体酸素の温度が上がったこと、ヘリウムの気泡が生じたことが中止の引き金となった」と語っている。

今回の打ち上げは当初2月25日に予定されていたが、打ち上げ約30分前に打ち上げ成功を確実なものとするため、推進剤の液体酸素をより冷やすことを決定したとして延期。翌26日に再挑戦が行われた、今度は打ち上げ1分41秒前に、液体酸素をロケットに充填する作業で問題が発生したとして中止となっている。

ファルコン9(ファルコン9フル・スラスト)は、推進剤の液体酸素とケロシンを通常よりさらに冷却し、密度を高めて搭載量を増やすことで、旧型機と比べて打ち上げ能力を向上させている。そのため、従来のファルコン9に比べると、取り扱いが難しくなっている。

今回の打ち上げでは、通信衛星「SES-9」をスーパーシンクロナス・トランスファー軌道という、静止衛星の打ち上げで使われる、いくつかある軌道のうちのひとつに打ち上げる。

また、前回に引き続き、打ち上げ後のロケットの第1段機体を海上の船に降ろし、回収する試験も行われる。しかし、今回はロケットの飛行経路の問題で回収は難しいとみられており、スペースX社は自ら「成功する見込みはない」と明らかにしている。

スペースX社はロケットの低コスト化を狙い、打ち上げたロケットを回収し、再使用するための開発や試験を数年前から続けている。昨年末にはロケットを発射台に程近い陸上に着陸させることに成功しているが、それと並行し、ロケットを陸まで戻せない場合に、飛行経路の下にある洋上に浮かべた船の上に着地させて回収する試験も行っている。

船での回収は昨年1月と4月、そして今年1月にも行われているが、船の上空までに降りてくることはできたものの、甲板に激突、あるいは着地後に転倒するなどして機体が大きく破壊されており、完全な成功には至っていない。

Image Credit: SpaceX

■SES-9 MISSION | SpaceX
http://www.spacex.com/webcast

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