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米国のブルー・オリジン社は2015年9月15日、米フロリダ州にある第36発射台(SLC-36)に、ロケット製造と打ち上げの拠点を構えると発表した。また、再使用型の衛星打ち上げ用ロケットの構想も明らかにした。

ブルー・オリジン社は、ネット通販大手のAmazon.comを設立したジェフ・ベゾスさんによって、2000年に立ち上げられたヴェンチャー企業で、ロケット・エンジンや宇宙船の開発などを手掛けている。

その活動内容についてはあまり多くは明らかにされておらず、これまでサブオービタル(軌道に乗らない)ロケットの「ニュー・シェパード」や、軌道に乗る宇宙船の開発などを行っていたことが断片的に知られているのみであったが、近年になり米国の次期基幹ロケット「ヴァルカン」向けの強力なロケット・エンジン「BE-4」の開発に乗り出すなど、徐々に表舞台へ登場しつつある。

SLC-36は、ケープ・カナヴェラル空軍ステーション内にある発射台で、1962年に開設され、アトラス・ロケットの打ち上げを担ってきた。なお当時はLC-36と呼ばれていた。アポロ宇宙船やスペース・シャトルを送り出したSLC-39と並んで、SLC-36もまた、「パイオニア」や「サーヴェイヤー」、「マリナー」など、無人の月・惑星探査機が飛び立った伝説的な場所である。

SLC-36にはSLC-36Aと36Bの、2か所の発射台があり、SLC-36Aは2004年に、SLC-36Bも2005年を最後に運用を終え、発射に使う施設なども取り壊された。ただ、将来的に別のロケットの打ち上げなどに使えるよう、場所そのものは残され、またフロリダ州の機関であるスペース・フロリダが借り受け、誘致が行われていた。今年はじめには、月探査を狙うムーン・エクスプレス社がSLC-36Aを借り、月着陸実験機の試験場として使っている。

ブルー・オリジン社が今回行った発表では、SLC-36Bから同社の衛星打ち上げ用ロケットを打ち上げること、そして打ち上げだけではなく、同社の新たな拠点とし、ロケットの生産も行うことが明らかにされた。

また発表では、再使用型の衛星打ち上げ用ロケットの想像図も披露された。第1段の下部に着陸脚をもち、第1段機体を垂直に着陸させて回収し、整備の後再び打ち上げることができるという。形式としては、スペースX社のファルコン9-Rロケットと同じである。

第1段にはヴァルカンにも使われる液体酸素/液化天然ガスのBE-4エンジンが、第2段にはニュー・シェパードに装備されている液体酸素/液体水素のBE-3エンジンが装備されるという。

ロケットの名前や打ち上げ能力などの詳細については語られなかったが、打ち上げ時期については「2010年代の終わりまで」を目指すという。

写真=NASA。

■Blue Origin | Coming to the Space Coast
https://www.blueorigin.com/news/blog/coming-to-the-space-coast

Image Credit: NASA

 

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