欧露の火星探査機「エクソマーズ2016」、センサーに問題 打ち上げ2か月延期

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欧州宇宙機関(ESA)とロシア連邦宇宙庁(Roskosmos)は2015年9月18日、2016年1月に予定してた火星探査機「エクソマーズ2016」の打ち上げを延期すると発表した。

搭載機器に問題が見つかったためで、2か月遅れの3月になるという。ただ、同年10月19日に予定されている火星への到着に影響はないとされる。

エクソマーズ2016は、火星の周回軌道をまわる「ガス・トレイス・オービター」と、火星地表への着陸技術を実証する「スキアパレッリ」の、2機の探査機からなる計画で、両者は合体した状態で打ち上げられる。

発表によると、不具合が見つかったのはスキアパレッリ側で、推進システムに装備されている2つの圧力センサーに問題があったという。このセンサーによるデータは、着陸時に各システムを監視するための補助的なデータを集める役割をもっているという。

ESAでは、このセンサーは着陸に必須の装置ではないことや、また2016年中の打ち上げに間に合わせる必要があることなどから、センサーを交換するのではなく、取り外すことに決めたという。

これを受け、当初2016年1月7日から27日の間に予定されていた打ち上げが、バックアップとして確保していた3月14日から25日へ延期されることになった。なお、打ち上げは遅れるものの、火星への到着は1月打ち上げと変わらず、10月19日のままとされる。

地球と火星との軌道の関係から、火星探査機の打ち上げに適した時期は2年2か月ごとにしかめぐってこない。また、打ち上げるロケットや探査機の性能などから、時期はさらに狭くなる。今回のバックアップ期間も逃すと、次に打ち上げが可能になるのは2018年となる。

この延期については、9月24日にエクソマーズ計画のパートナーであり、また打ち上げロケット(プロトンM)を提供するロシアとの間で協議が行われ、最終的に正式決定されるという。

スキアパレッリは質量600kgの機体で、トレイス・ガス・オービターに搭載されて航行する。そして火星到着の3日前に分離され、大気圏に突入。パラシュートを開いて降下し、地表から2mのところでロケットを噴射し、軟着陸をする。着陸地点はメリディアニ平原に設定されている。スキアパレッリという名前は、望遠鏡で火星の地表を詳しく観測したことで知られる、イタリアの天文学者ジョヴァンニ・スキアパレッリ(1835年~1910年)に由来している。

スキアパレッリは火星への着陸技術の実証が主目的であり、得られたデータは2018年に予定されている次のミッション「エクソマーズ2018」で打ち上げられる、大型の探査車(ローヴァー)の着陸装置の開発に活かされることになっている。

スキアパレッリ自身はあらかじめ充電された電池のみで稼動するため、火星での活動時間は最大でも8日間ほどだという。地上との通信にはトレイス・ガス・オービターを使用する。

エクソマーズはもともと、ESAと米航空宇宙局(NASA)との共同ミッションとして立案されたが、NASA側が予算不足を理由に脱退。その後ESAはロシアとパートナーとなり、探査機の開発はESA側が、ロシア側はそれを打ち上げるためのプロトンMロケットや、観測機器などを提供している。

■ExoMars 2016 targets March launch window / Space Science / Our Activities / ESA
http://www.esa.int/Our_Activities/Space_Science/ExoMars_2016_targets_March_launch_window

Image Credit: ESA

 

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