捕獲用ドローンが網を広げる様子
近い将来さらなる拡大が予測されている、ドローンによる犯罪。しかし機動性の高いドローンを空中で捕まえるのは、なかなか難しいという現実があります。ドローンに対抗できるのはドローンだけ…。というわけで、警視庁は2015年12月10日、機動隊の専門部隊に「捕獲用ドローン」を配備すると発表し、その捕獲の模様を公開しました。
[youtube]https://www.youtube.com/watch?v=-vknRo7aLhc[/youtube]
今回公開された動画(文末リンク参照)では、機動隊に導入された大型ドローンが一般的なサイズのドローンを捕獲する様子がわかります。特別に後付けされた縦3m×横2mの大きな網がドローン下部に取り付けられており、これを対象のドローンにからみつけるようにして捕獲するんです。まるで魚の漁みたいですね! また、捕獲用ドローンは直径約1m、ローターを6つ持つパワフルなものになっています。
捕獲用ドローンの配備は今月から始まり、首相官邸や国会議事堂、皇居などから導入されます。また来年3月には全国10部隊に1つずつ配備されるそうです。12月10日からはドローンに関する新ルールが発表されましたが、ルールに違反する人口密集地や空港付近、高高度で飛行するドローンを発見した場合、警告の後にこのドローンが利用されます。
この網による捕獲は、対象のドローンが捕獲後に落下しないという大きなメリットがあります。確かに、細かく動くドローンをヘリコプターで捕まえるのは難しそうですし、人口密集地では火器で撃ち落とすことも難しいでしょう。今回の方法はドローンを捕まえるのには非常に効率的な方法と言えそうです。
来年5月には伊勢志摩サミットも開催されますし、この捕獲用ドローンが会場の安全を守るために目を光らせることになりそうです。
Image Credit: YouTube
動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=-vknRo7aLhc
■不審ドローン、網でキャッチ 警視庁、「新兵器」導入へ
http://www.asahi.com/articles/ASHDB362QHDBUTIL004.html
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