11月に大気圏に突入する「WT1190F」の観測、国際チームが挑む

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11月13日に地球の大気圏に突入すると予測されている天体「WT1190F」の観測に、シュトゥットガルト大学を中心とする国際チームが挑む。突入時の様子を観測することで、将来の小惑星や、スペース・デブリ(宇宙ゴミ)の大気圏突入時の動きなどの、予測の改善に役立つという。

WT1190Fは10月3日に発見されたもので、現在地球の重心から最も近い点(近地点)5732km、最も遠い点(遠地点)60万7773kmの、地球の衛星軌道を周回している。天体の大きさは2mほどで、その軌道運動から、自然の天体としては密度が小さいことが判明しており、過去に月探査機などの打ち上げに使われた、ロケットのタンクやパネルなどの人工物ではないかと考えられる。

観測に参加するのは、シュトゥットガルト大学のHEFDiGグループの他、SETI研究所、クレイ・センター観測所、アラブ首長国連邦の国際天文センター、欧州宇宙機関(ESA)など。HEFDiGグループは過去にもATV1「ジュール・ヴェルヌ」や、小惑星探査機「はやぶさ」の大気圏再突入の様子も観測している。

またアラブ首長国連邦は、観測で使用するためのビジネス・ジェット機を提供するという。

地球大気圏への突入は協定世界時11月13日6時20分ごろ、突入地点はスリ・ランカの南約100kmの海上と予測されている。突入時の角度は30度、速度は秒速11kmとされる。天体は突入時の熱で破壊されると考えられており、万が一燃え残ってもその破片は小さく、また海上に落下するため、大きな危険はないとしている。

■ESA sponsors WT1190F observations | Rocket Science
http://blogs.esa.int/rocketscience/2015/10/30/esa-sponsors-wt1190f-observations/

Image Credit: ESA/B. Bolin, R. Jedicke, M. Micheli

 

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