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NASAは、2018年11月5日に無人宇宙探査機ボイジャー2号が、太陽圏外の星間空間に到達した発表しました。2012年のボイジャー1号に続き、人類史上2つ目の人工物が太陽圏外に達したことになります。

太陽圏(heliosphere)」は太陽風の及ぶ範囲。同年10月にはボイジャー2号が「太陽圏の最外部(heliosheath)」を飛行中であり太陽系離脱目前であることも報道されていました。

この報道に関して「太陽を離脱」「太陽を離脱」という2つの見方の違う報道があります。それは、太陽系の範囲に関して、今回のボイジャー2号が到達した太陽風の影響を受けない星間空間という考え方と、太陽圏から1000倍離れた場所に位置する太陽の重力を受けている小天体群「オールトの雲」を含んだ範囲を太陽系という考え方によるものです。また「オールトの雲」の外側に到達するまでは、これから数万年の時間がかかる計算と、ボイジャー2号との通信限界は2030年頃という制約もあり、後者の考え方では現代の科学においてボイジャー1号2号の太陽系離脱を観測することは不可能です。

なお、太陽系の範囲として「太陽圏外」と「オールトの雲」のどちらの考え方も正しいものですが、我々が生きている間に「2つの人工物が太陽風の影響を受けない星間空間に到達した」という偉業を成し遂げたニュースであることは間違いありません。

Image Credit:NASA/JPL-Caltech
■https://www.nasa.gov/press-release/nasa-s-voyager-2-probe-enters-interstellar-space
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