20160607nbeam
 
1度目は失敗しましたが、2回目に見事膨らませることに成功した膨らむ宇宙の家こと「ビゲロー膨張式拡張モジュール『BEAM』」。将来的には火星探査や宇宙ホテルなど楽しみな利用用途が想定されているこのBEAMですが、6月6日にはとうとう「宇宙飛行士の初搭乗」が行なわれました!
 
今回BEAMに登場したのはNASA所属のジェフ・ウィリアムズ宇宙飛行士とロシアのオレグ・スクリポチカ宇宙飛行士。両宇宙飛行士はハッチを開けてBEAMの中に入り、空気のサンプルと各種センサーからのデータを取りました。データは最終的にNASAと開発元のビゲロー・エアロスペースで検証されます。なお、ウィリアムズ宇宙飛行士によると「中の空気は少し冷たくて、でも綺麗だった」とのことです。
 
BEAMは4月8日にスペースXのファルコン9ロケットによって打ち上げられました。その後ISS(国際宇宙ステーション)のトランクウィリティー・モジュールに接続され、内部に空気を注入されて16平方メートルにまで膨らみました。膨張前の大きさは3.6平方メートルですから、BEAMの「打ち上げ時は小さく、宇宙で大きく」というコンセプトがきちんと成功していることがわかります。
 
今後BEAMのハッチは締められ、2年間に渡る耐久性のテストが行なわれます。そしてテストが終わった後は大気圏に投下され、燃え尽きる予定です。ビゲロー・エアロスペースは2020年に旅行者の滞在も可能な膨張式モジュール「B330」を打ち上げる予定ですが、はたしてこのホテル、一泊するのにいくら必要なんでしょう? 値段はともかく、一生に一度は泊まってみたいものです。
 
Image Credit: Bigelow Aerospace
■Astronauts entered the inflated BEAM habitat for the first time today
http://www.theverge.com/2016/6/6/11866492/nasa-iss-inflatable-habitat-astronauts-first-data-collection

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